話して伝えるか、書いて伝えるか

最近まで就活をしていて、「自分の得意なことってなんだろう、苦手ってなんだろう」ってことについて、友達とLINEでペラペラ喋っているうちに、あることがわかってきて、友達がこんなことを言い出した。

 

「お前って、電話のときのほうが頭回るよな」

 

あれ確かに、と思った。

面と向かって話すと、友達の表情とか、そもそも周りの環境とか、このあとの予定とか、その他いろんなことが頭にあって、あまり会話に集中できていないような気がする。結果、的外れなことを言って相手を困らせたりすることが多いような気がする。

一方で、電話の場合は、まず周りの環境を気にしないでいいような環境をはじめから設定するので周囲は気にならないし、電話中も相手の声だけに集中できる。相手の感情は表情や動作からではなくて、声だけに集中して読み取れればだいじょうぶ。

つまるところ、自分は会話をするときに、感覚器官ひとつのみを使って話をするほうが、よっぽど得意だと、そういうことらしい。

 

しかし一方で友達は、「話すのは得意だが、書くのは苦手」だという。面接とかなんかは全然いけるのに、ESを書くとなると、まとまらない文章になってしまいがちだそうだ。

友達は自分とは真逆で、相手からの情報、つまり言葉・話し方・表情・手振りなど、いろんな情報を複数の感覚器官を使って同時に受信して総合的に処理することが得意だと、どうもそういうことらしく、LINEをしているときでも、相手の表情が見えず、文面のみだとかなり不安だという。

しかし、こんなにも要領がいいくせに、文章を書くとなると途端によくわからないことを書いてしまうという。実際にESを見せてもらったが、どうも文体にまとまりがなかった。そこまで文章を書くのが苦手というわけではない自分にとって、この現象はどうにも不可解で、要領のいいコイツがなんで書き物をするのが苦手なんだろう、としばらく悩む時間ができた。

 

自分が考えるに、ものごとの理解のしかたが、自分と友達では根本的に違うんだろうと思う。

要領のよろしくない自分にとって、難しいことを処理するときには、頭の中だけで考えず、紙に書いたりして、脳内の作業をなるべく外部に出力して、脳の外部で作業することでなんとか生きてきた。

おそらく友達はそこまでしなくても脳内だけでこれまで賄えてきたので、紙に書いて考える機会が自分と比べて少なかったんじゃないかと思う。

 

話がどこに落ち着くかわかんなくなってきてしまったけれど、友達と話していて、考え方や得意不得意がここまで違うことに気付けて、ものすごく面白かった、という話。